ハワイを訪れる多くの日本人のほとんど誰もが、「ハワイのパパイヤはおいしい!」と感じられると思います。
それは、ハワイが過去40年以上にわたり、最高の味覚と品質を兼ね備えたパパイヤを提供するためのあらゆる努力を続けてきたからです。

ところで、皆様は、ハワイ州で食されるパパイヤには、従来からある通称「カポホソロ」に代表される天然品種と、「レインボー」に代表される遺伝子組み換え品種の2種類が存在することをもうご存知でしょうか。
このQ&Aのページでは、皆様が関心をお持ちの遺伝子組み換え品種についての説明を中心に、安心で美味しいハワイのパパイヤの秘密を解説いたします。

なお、遺伝子組み換えパパイヤ「レインボー」は、現在日本への輸入認可申請中の為、日本国内では、ハワイ産天然パパイヤ「カポホソロ」のみが販売されております。

遺伝子組換え技術とは何ですか。
遺伝子組換え技術は、ある種の生物の遺伝属性(ウイルス病に対する抵抗性など)を他の生物に組み入れることを可能にする、分子生物学的技術の一種です。遺伝子組換えパパイヤの場合、パパイヤ・リングスポット病の感染を防ぐ遺伝子がリングスポット・ウイルス本体から発見されました。この遺伝子をパパイヤに組み込み、パパイヤ・リングスポット・ウイルス抵抗性品種が作出されました。

遺伝子組換え技術は必要ですか。
はい、必要な場合もあります。パパイヤ・リングスポット・ウイルスの防除など、問題によっては、遺伝子組換え技術なしに解決することはできません。パパイヤは、リングスポット病に有効な抵抗性を持つ遺伝子を元来持っていません。つまり、植物育種によって作物の持つ抵抗性を改良していくことができないのです。遺伝子組換え技術による抵抗性により、ハワイのパパイヤ産業は再生の機会を得ることができました。さもなければ、パパイヤ・リングスポット病による壊滅的打撃を受けて、パパイヤ農業従事者の生活破綻や、ひいては消費者向け価格の高騰を招いたでしょう。

遺伝子組換え技術は安全ですか。
遺伝子組換え技術は、生物を改良するための優れた手段で、その有効利用に大きな可能性が秘められています。ただし、各国の規制に基づき、食品安全性を製品毎に評価する必要があります。米国では、遺伝子組換え作物が責任をもって適切に利用されていることを保証するため、入念かつ徹底的な審査が行われています。また、米国輸出業者は、遺伝子組換え作物の審査及び認可が済んだ国に対してのみ輸出するよう留意しています。

「レインボー」パパイヤとは何ですか。
「レインボー」パパイヤは、一代交配品種(F1 品種)のパパイヤで、ハワイで定評のある黄色い果肉の輸出品種「カポホソロ」と、パパイヤ・リングスポット・ウイルスに対する抵抗性を持つ初の遺伝子組換えパパイヤである赤い果肉の「サンアップ」をかけ合わせることにより作出されました。

「レインボー」パパイヤと他品種の違いは何ですか。
「レインボー」パパイヤは新しい交配品種で、ハワイ産「カポホソロ」パパイヤに特有の優れた品質と、壊滅的な被害をもたらす植物ウイルス病であるパパイヤ・リングスポット・ウイルスに対する卓越した抵抗性を兼ね備えています。「レインボー」パパイヤは他品種のパパイヤと比べて、鮮やかな黄色をしている、大きくて重みがある、果肉がしっかりしている、香りがよく甘いなどといった評価を得ています。


「レインボー」パパイヤでは、遺伝子組換えが行われていますか。
はい。「レインボー」パパイヤは、パパイヤ・リングスポット病に抵抗できるように、研究者がある特定の遺伝子を取り出し、パパイヤに組み込むという高度な品種改良法により開発されました。この方法により、余分な農薬を使用せず、より健全な作物が作出されました。

「レインボー」パパイヤは安全ですか。
はい。1997 年、米国環境保護庁(EPA)、米国農務省動植物検疫局(APHIS)ならびに米国食品・医薬品局(FDA)は、「レインボー」パパイヤの広範な審査を行い、環境的にも、また食用としても安全な製品であると判定しました。2003 年には、カナダの規制当局が「レインボー」パパイヤを認可しました。ハワイ及び米国本土の消費者は、8 年以上にわたり「レインボー」パパイヤを楽しんでいます。現在、日本の規制当局は、「レインボー」パパイヤが日本で必要な食品安全基準を満たしているかを確認する審査を行っています。

「レインボー」パパイヤの外観はどうですか。
「レインボー」パパイヤの果実は美しく、形は「カポホ」と「サンライズ」の中間くらいで、約650g と「カポホソロ」よりも大きく、重みがあります。その黄橙色の甘い果肉は約1.5 cm の厚みがあります。「レインボー」パパイヤが、今までで一番色鮮やかで美味しいパパイヤだという人もいます。

パパイヤ・リングスポット・ウイルスとは何ですか。
パパイヤ・リングスポット・ウイルスは、パパイヤに最も蔓延している壊滅的被害をもたらすウイルス病です。ポティウイルス群に属し、様々なアブラムシ種の媒介で急速に感染します。主に2 種類があり、パパイヤ奇形葉モザイク病(PRSV-p)とカボチャモザイク病(PRSV-w)と指定されています。PRSV-p はカボチャやメロンなどのウリ科植物やパパイヤに感染します。PRSV-w は、ウリ科植物に感染しますが、パパイヤには感染しません。

パパイヤ・リングスポット・ウイルスは、どの程度広がっていますか。
パパイヤ・リングスポット・ウイルスは、パパイヤが生育するほぼ全域で発生しています。パパイヤの主要栽培地域である、ブラジル、メキシコ、インド、タイ、台湾、フィリピン、中国南部やハワイなどに、深刻な被害をもたらしています。

パパイヤ・リングスポット・ウイルスは、人間に害を及ぼしますか。
いいえ。パパイヤ・リングスポット・ウイルスなどの植物ウイルスは、人間に感染しません。パパイヤ・リングスポット・ウイルスは、400年以上にわたり、世界中で何百万人もの人々に知られており、また摂取されてきました。多くの果物や野菜でも発生しています。また、遺伝子組換えパパイヤ品種の果実を食べて、パパイヤ・リングスポット・ウイルスに感染する危険性はありません。

「レインボー」パパイヤを食べた人から、健康上の問題が報告されたことはありますか。
いいえ。1999 年以来、米国本土、カナダ、ハワイ、そして年間100 万人以上の日本人観光客などの消費者が「レインボー」パパイヤの味を楽しんできました。ハワイで消費されるパパイヤのうち80% は「レインボー」です。実に、多くの人が他品種のパパイヤよりも「レインボー」を好んでいるのです。

パパイヤの栄養価は高いですか。
はい。パパイヤは、非常に栄養価が高い果物のひとつです。パパイヤは消化を助ける酵素に富んでおり、またカルシウム、カリウム、ビタミンA、ビタミンE、ビタミンC が豊富に含まれています。1 食200g で、1 日当たり推奨栄養所要量(米国基準)の2 倍近いビタミンC が含まれています。

「レインボー」パパイヤは、他品種と同じくらい栄養価が高いですか。
はい。研究によれば、「レインボー」パパイヤには他品種のパパイヤにひけをとらない栄養的利益があることが示されています。「レインボー」パパイヤは、ビタミンA、ビタミンE、ビタミンC に富み、カルシウムやカリウムが多く含まれています。

「レインボー」パパイヤに組み込まれた遺伝子は、人間に害を及ぼしますか。
いいえ。この遺伝子組換えパパイヤには、3 つの遺伝子が組み込まれています。うち2 つの遺伝子はいくつもの遺伝子組換えパパイヤで使用されており、人間が摂取しても安全だと示されています。3 つ目の遺伝子は、パパイヤ・リングスポット・ウイルスに対する抵抗性を与えるもので、ちなみにパパイヤ・リングスポット・ウイルスの外殻タンパク質を生成する遺伝子です。この外殻タンパク質は、パパイヤ・リングスポット・ウイルスに感染した非遺伝子組換えパパイヤでも発見されています。これらのパパイヤは、これまで長い間消費されてきましたが、何ら悪影響は見られていません。消費者は安全で栄養価の高い果物として「レインボー」パパイヤをお楽しみいただけます。

ハワイの農業従事者が「レインボー」パパイヤの栽培を始めたのはいつ頃ですか。
パパイヤ農業従事者は、アメリカ政府による食品及び環境安全性の徹底的な審査・認可を受けた後、1998 年から「レインボー」パパイヤの栽培を開始しました。日本をはじめとする米国以外の国でも、現在、「レインボー」パパイヤ認可の最終調整段階を迎えています。

ハワイにおける「レインボー」パパイヤの作付面積率はどのくらいですか。
2005 年8 月現在、ハワイ州の総収穫面積の約61% を「レインボー」パパイヤが占めています。「カポホソロ」の収穫面積は約20 %です。

健康によい自然食品の生産で知られているハワイが、なぜ遺伝子組換えパパイヤを認めているのですか。
ハワイは、高級パパイヤをはじめ、美味しく、健康によい良質な天然野菜・果物を生産するリーダー的存在です。「レインボー」パパイヤについては、広範かつ包括的な科学調査が行われてきました。いずれの科学調査の結果においても、人間の健康や環境にマイナスとなる結果は示されていません。ハワイの栽培家、さらには大多数の「レインボー」パパイヤの消費者が、100% 安全ではない環境的にも不適切な製品を受け容れることはありません。バイオテクノロジーによって、ハワイの農業従事者が病気で壊滅する可能性のあった作物を継続して生産できるようになっただけでなく、農薬の使用を大幅に削減するなど環境保全上の利点がもたらされたことが証明されています。

「レインボー」パパイヤの日本向け輸出は、いつ開始されますか。
「レインボー」パパイヤが日本の食品及び環境の安全性評価をクリアした時点で、「レインボー」パパイヤを日本に輸出できます。

ハワイのパパイヤ産業は、「レインボー」パパイヤの日本での販売を計画していますか。
はい。「レインボー」パパイヤが日本の食品及び環境の安全性評価をクリアした時点で、「レインボー」パパイヤの日本向け輸出が可能となるので、ハワイのパパイヤ産業は「レインボー」パパイヤを日本で販売する予定です。

ハワイのパパイヤ業界は、「カポホソロ」パパイヤの日本向け輸出を中止する予定ですか。
いいえ。ハワイのパパイヤ産業は、日本の消費者の「選択する権利」を尊重しています。ハワイのパパイヤ産業は、「カポホソロ」などの従来種をはじめとする高級パパイヤの日本市場への供給を継続しつつ、新たな選択肢として素晴らしい「レインボー」パパイヤを提供する予定です。

ハワイのパパイヤ業界は、この2 品種の分別をどのように維持していきますか。
1998 年以降、ハワイのパパイヤ業界は、「レインボー」パパイヤが認可済市場にのみ確実に届けられるように、パパイヤの効率的な分別流通システムを運用してきました。日本市場固有の食への高い関心に対応するために、「レインボー」パパイヤと従来種の分別流通に9 年間使用されてきた分別システムを今後も活用する予定です。

「レインボー」パパイヤは、GM(遺伝子組換えである旨の)表示がされますか。また、どのように表示されますか。
はい。日本の遺伝子組換え食品に関する表示規制に基づき、「レインボー」パパイヤはGM 表示が義務付けられます。GM 表示の詳細については、すべての必要な安全性認可を受けるまでに最終決定される予定です。

日本の消費者は、遺伝子組換え食品を好みません。なぜ、「レインボー」パパイヤを日本に輸出するのですか。
ハワイのパパイヤ産業は、日本の消費者の選択する権利を大切にしています。「レインボー」パパイヤが手に入ることで、日本の消費者にハワイ産の美味しいパパイヤを選択する機会が用意されます。日本の消費者が「レインボー」をより色鮮やかで、重みがあり、香りがよく美味しい果物で、他品種のハワイ産パパイヤにひけをとらない高品質な果物だとお気付きいただけることをハワイのパパイヤ産業は期待しています。

ハワイのパパイヤ産業では、なぜ、好みではない商品の消費を日本人に促す努力をしているのですか。
ハワイのパパイヤ産業は、日本の消費者の好みを尊重します。「レインボー」パパイヤの供給により、美味しいハワイ産高級パパイヤを日本人にお勧めしているだけなのです。

「レインボー」パパイヤは、環境に安全ですか。
はい。米国環境保護庁(EPA)と米国農務省動植物検疫局(APHIS)はともに、徹底的な審査の後、「レインボー」パパイヤは、環境安全上の問題を引き起こさないと判定しました。今後、「レインボー」パパイヤは、日本の規制当局の環境審査を受ける予定です。日本当局が「レインボー」パパイヤの環境安全性を認めれば、「レインボー」パパイヤは消費者の新たな選択肢として日本で提供される予定です。

日本の消費者が「レインボー」パパイヤを購入すべき理由がありますか。
「レインボー」パパイヤは美しい果物で、手頃で、栄養価も高く、「カポホソロ」とはまた一味違う甘さがあります。

「レインボー」パパイヤにより、ハワイの農業従事者はどのような恩恵を受けましたか。
ハワイの農業従事者は、「レインボー」パパイヤによってパパイヤ栽培継続に再挑戦する機会を得ました。「レインボー」パパイヤが導入される以前は、パパイヤ・リングスポット病が蔓延したため、ハワイのパパイヤ産業は存亡の危機に瀕していました。「レインボー」パパイヤは、リングスポット病がパパイヤ作物に引き続き影響を与えている地域で、ハワイ産高級パパイヤを効果的に生産するという選択の機会を、農業従事者に与えています。

米国以外でも、遺伝子組換え食品が栽培されていますか。
はい。世界22 ヵ国が、大豆、トウモロコシ、綿、菜種などの遺伝子組換え作物を生産しています。米国に加え、アルゼンチン、ブラジル、フランス、チェコ共和国、ポルトガル、イラン、オーストラリア、フィリピン、南アフリカ、スペイン、コロンビア、ホンジュラス、カナダ、メキシコ、中国、パラグアイ、インド、ウルグアイ、ルーマニア、ドイツ、スロバキアが挙げられます。実に、1 億200 万人以上の農業従事者が10 億200 万ヘクタール(1,020万平方キロメートル)以上の農耕地に及び、遺伝子組換え作物を栽培しています。

遺伝子組換え作物は環境に有害なのではないですか。
いいえ。その質問は事実とかけ離れています。実際は、遺伝子組換え作物は環境に非常に有益であることが証明されています。バイオテクノロジーのおかげで、現在、農業従事者の農薬使用量が最大50% 減となっています。これは、水や土壌の質が向上していたり、動物が繁殖したりしていることを意味します(多くの農業従事者が、バイオテクノロジーにより採用可能となった不耕起農業や低耕起農業のおかげで、何十年も目にしなかった多くの動物種が戻ってきたと誇らしげに語っています)。またバイオテクノロジーにより、水の消費量を削減した、塩分を含む乾燥した環境に適応した、また、土壌汚染物質を除去する、空気を清浄化(これらはすべて環境に有益です)する植物が開発されているところです。